箱庭の日々

言われること、言うこと、言えなかったこと

風姿花伝 100分で名著シリーズ

この本は風姿花伝について原文を現代語訳の両方を使って解説をしている本です。

 

風姿花伝世阿弥によって書かれた能の理論書です。

 

世阿弥室町時代に能を大成した人物として知られています。

能の世界にさまざまなイノベーションを巻き起こし、演技、物語の形式、内容
などあらゆる面において、こんにちの「能」とするものの形を確立しました。
生涯のうちで多くの能の作品を書き、理想の能を追求し、それを実践する方法を含めて多くの能楽論を遺しました。
 
しかし、能の家に生きるもののために書かれた秘伝の書がどうして一般の人に時代を超えて読み継がれているのか。
世阿弥は能を語る時に世界を一つのマーケットとしてとらえ、その中でどのように振る舞いどう生き残っていくかを示しました。風姿花伝は、芸術の市場をどのように勝ち抜くかを示した戦略の本であります。
 
秘すれば花」、「初心忘れるべからず」など今でも使われいる言葉のルーツはここにあります。
これからの不安定な世界を生き残るための道しるべとなってくれることでしょう。